早朝から雪がチラつき、目覚めた頃には一面、雪景色でした。仕事場の窓から外を眺めると(・・・屋根しか見えませんが)、甍のように重なる屋根には、白い雪が降り積もり、モノトーンの景色を見せてくれていました。これが、だんだん融けずに積もって、何処が境界線か分からない白一色の世界になるのですね・・・幻想的ですね〜。でも、そのうち「雪降ろし」の時期がやってきますね〜。大変ですね〜。イヤですね〜。(T_T)・・・仕方ありませんね。でも、雪が降らないと困ることもあるので、一概に邪険には出来ません。夏の灌漑用水も、山の雪が大事な水源ですし・・・。酒造りも、雪で空気が清澄になってくれないと、雑菌が繁殖し易くなりますし。季節はきちんとその役目を果たすように出来ているのですね。
昨日は日曜、年末のお休みを慌しく過ごした方も多かったことでしょう。酒蔵は、年末年始もなく、仕込みが続けられています。昨日は「初添(はつぞえ:モロミの最初の仕込みのことです)」の仕込みの日でした。今朝タンクを覗いてみると、もうモロミは膨れていました。昨日仕込んだタンクは、本日仕込みをお休みします。「踊り」という状態になります。酵母菌の増殖を促す日ですね。今日は、隣のタンクに「初添」の仕込みをしました。担当は、ベテランのTさん。送られてくる掛け米を櫂棒で掻き混ぜていました。「今朝、まま食いすぎで、前屈みになられね・・・(秋田弁解説:あまりに朝ごはんが美味しく、食べ過ぎてしまい、前屈みになるのがきつい・・・ふぅ〜。)」と嘆いていました。(゚∀゚)アヒャヒャ健康な証拠ですね。でも、腹八分目にしないとね。写真左の櫂を入れているタンクの下は、右側の写真のようなタンク室になっています。ずらりと並んだタンクには、保温の為マットが巻かれています。室温も調整できるようになっていて、暖かい秋口でも、冷房をかけて室温を下げ、仕込みの条件を整えることが出来ます。一応(?)どんな季節でも仕込みが出来る「四季醸造庫」になっています。三階の酒母室を覗いてみると、先週仕込んだ酒母が、ご覧のような状態になっていました。蒸し米が融けはじめ、白い甘酒のような感じですね。櫂を入れた後なので、泡はあまり見られません。見た目には分かりませんが、中では酵母菌が一生懸命増殖を繰り返しています。アルコールも徐々に出てきているようです。年末に向け、忙しさは一層増していきます。酒母の入るタンクの数も、モロミのタンクの数も毎日増えて、仕込み内容も複雑になっていきます。順調に進んでいきますように。冬至も過ぎて、今日から日照時間が長くなりますね。冬の日本海側は、曇天 が多く、気が重くなるような鉛色の空を毎日眺めていると、日照時間もあまり感じなくなってしまいます。でも、代わりに雪の白さで、辺りが明るく見える事も確かですね。まんざら悪いことばかりでもないみたいです。(by yoko )