両関ブログ     
両関ブログ     
   

2009年01月



伝統の踊りと「もてなし膳」
2009年01月25日

週末、第二回目の大吟醸の仕込みが始まりました。
隔週で行われる吟醸造り。休む暇がありません。(´−д−;`)
でも、昨日はヨンドコロナイ(?)事情があり、慌しく仕事を終了。
雪道に慎重になりながら、車である場所まで出かけました。


湯沢市の隣、羽後町は田代(たしろ)地区にある『旧長谷山邸』
旧田代村の地主、長谷山家の邸宅を改修した木造の建物で、
現在は、地域の総合交流促進施設として、利用されています。
資料によりますと、木造の母屋(写真下右)は明治15年の建築、
その母屋と渡り廊下で連結された土蔵の高楼(写真下左)は
明治35年のものとされます。(軒下は雪で埋まってます



長谷山邸 土蔵高楼長谷山邸 母屋




後で中を案内していただいたのですが、高楼はこの地域には珍しい
三階建ての木造建築で、一階部分が土蔵になっているそうです。
三階部分の広い座敷は、書院風の座敷飾りや、ガス灯(現在使用不可)
など、レトロ感一杯の造りになっていました。
建物そのものが、ちょと高台に建てられている為、眺めは抜群。
長く地域のシンボルとして「長谷山の三階建」と親しまれた事が分かります。


何故、雪深いここまでわざわざ出かけたのかと言いますと、
知人から突然お誘いを受けまして、地域の伝統食を披露するとの事。
何分「食」という言葉に弱いもので、二つ返事でOKしてしまいました。
で、前日から振り出した雪をも厭わず、車を走らせた次第。



西馬音内盆踊り




少し遅れて到着した頃には、母屋の居間で羽後町の伝統芸能
「西馬音内盆踊り」の実演が始まっていました。囲炉裏を囲んで
羽縫い衣装と彦三(ひこさ)頭巾の踊り手が舞う姿は、建物の
持つ時代感とマッチして、何とも言えずに幻想的です。


感動のうちに踊りが終わると、隣にある三間続きの座敷に移動。
羽後町に伝わる、お正月のもてなし料理の再現をいただきます。



お品書き二の膳




実はこの趣向、招待客だけの(会員制?)特別なお食事会なのだそうです。
ラッキーにも知人の席に空きがあり、お裾分けに預かった次第。
主催者は、羽後町でそば所「彦三」を営む、ご主人。
以前に面識があり、「両関さん」と覚えていて下さいました。


伝統的な郷土のお正月御膳は、全て高足膳に盛られ、しかも二の膳付き。
お品書きもご主人の手書きが添えられていました。
総勢40人はいたでしょうか。お膳をこれだけ用意するのも大変です。
時代を感じさせる器は、古くから使われてきた証でしょう。
染付けの器も、川連漆器の朱塗りのお椀も、場所の雰囲気に
溶け込んで、どこか懐かしい空間にいるような感覚でした。
料理を担当するのは、地元のお母さん達。
手料理の味わいが尚一層嬉しい「もてなし」です。


勿論、祝い膳に欠かせないのはお酒。大振りの徳利に入っていたのは
「にごり酒」でした。これも、場の雰囲気や料理にピッタリです。
酒は食と共に。料理を楽しむのは舌だけではないのです。
目で味わい、鼻で味わい、そして場の空気で味わうもの。と思います。
勿論、合わせるお酒も、その「場」や「料理」を考えて選択。
これが本当に楽しい酒宴の席というものですね。


「今の時代、伝統食を再現するのは大変。素材を調達するのが難しい。」
とご主人。『なるほど、もっともなお話しだなぁ〜。』と思いました。
そんなご主人が、私を見てにっこりと(⌒-⌒)
「実は、銀紋に茸入れで、準備している。」と一言。
茸酒です。場がすっかり出来上がった頃、オモムロに持参。
地元では「クロキノコ」と呼ばれるものを銀紋に浸けてエキスを出したもの。
香りがすごく出て、『これは酔いそう』という感じでした。
残念ながら車なので香りだけ・・・(ρ゚∩゚) グスン


〆はご主人手打ちの蕎麦を「冷がけ」で。
冷たい汁に締まった麺が絡んで、こしの強さが増します。
食べ切れなかったものはお土産にいただいてきました。
すっかり時間を忘れ、和んでしまったひと時。気が付けば外は雪でした。
帰りの車窓から見える雪景色は格別に美しく、枝を張る木々には
満開の雪の花が咲いていました。*・゜゚・*:.。..。.:*・゜


(by yoko )






Comments(4) TrackBack(0) 食とお酒   地域情報


『酒蔵開放』〜両関本舗〜
2009年01月21日

はぁ〜・・・暖冬なんでしょうか???(-ε-)
今日は曇り空 春先のようなお天気です。
底冷えしますけど、"真冬”の厳しさがありません。
心配なのは、もちろんモロミの発酵、、、と、各地の雪祭り。。。
少しずつ雪を集め始めているんでしょうか?毎年大変です。


午後からこっそり(?)モロミを覗きに行ってみました。
先日仕込んだ大吟醸酒です。綺麗な泡がプチプチと上がって、
とてもい〜香りがします。(⌒-⌒)

 

39号モロミ




少しずつ吟醸酒の風格を出し始めたといったところでしょうか。


さて、2月14日に開催される両関の『酒蔵開放』
当日は湯沢の小正月行事「犬っこまつり」の初日ということも
あって、例年沢山の方にご来場頂いております。



両関本舗看板




その、シンボル的な建物は、平成8年度、国の登録有形文化財に指定。
大正十二年に改築された商家風の木造建築です。
威風堂々とした母屋を見上げると、妻飾りを前面に意匠化され、
当時の酒造業の躍進振りが想像されます。
二階に掲げられた看板も、「舗本關両」と旧字体で右から左に書かれ、
時代を感じさせてくれます。夜は明かりも点きます。
両関を訪れたら、まずはこの母屋の建築様式と、看板を見上げてみて下さい。



雪囲い



道路側に面した一階部分は、事務所を兼ねた住宅になっています。
除雪される雪から建物を護るため、冬にはご覧のように雪囲いされています。
今日は雪が融けて路面も乾いて、まるで春先のようでしたが、
冬は一晩で景色が一変しますから油断できません。
秋田では、けして珍しい光景ではありませんが、大事に保護することで
長く建物を維持し、時代を後世へと繋げることが出来ますね。(・∀・)


前の通りは、旧国道になっている為、旧市内へと入る車からは
いつでも見ることが出来ます。が、中はこの建物以上に広いのです。
入り口の扉を開けると・・・。つづきは次回。( ̄ー ̄)


(BY YOKO )



Comments(0) TrackBack(0) 工場見学 


酒蔵開放〜来てたんせ♪
2009年01月19日

一回目の大吟醸の仕込みが一段落し、ちょっとだけ余裕の週末でした。
でも、酒造りに休みはありませんから、日曜日も午前中はサンプルの
分析に来ました。(・∀・)つ
あっ、サンプルと言いますのは、先日ロートに取っていたアレ、です。


モロミや酒母は、毎日成長を続けますから、
その過程を細かに分析して記録していきます。
温度や、比重、アルコール度数、酸度、アミノ酸度、糖分などです。
これを基に温度調整などをして、成長をコントロールしていきます。


今日も、杜氏は分析帳(分析結果を記録したものです)を手に眉間の縦じわを
更にグッと寄せて(`-´)、 どうしたものかと思案しているようでした。
週明けからまた、毎日こんな調子で酒蔵の時間が過ぎていきます。


そんな世間一般の暮らしとだいぶ違う、異空間『酒蔵』を
見学できる時期がやってきました(⌒∇⌒) 『酒蔵開放』です。


普段一般に公開されていない県内蔵元など、酒造りの繁忙期に蔵を開放し、
酒蔵の雰囲気を味わっていただこうというこの企画。
地元の酒蔵でも、以外に知らない人が多いのでは?
このチャンスに是非、見たい蔵元をチェックしてみてはいかがでしょう。
勿論、普段から地元観光に一役買っている蔵元もありますが、
『酒蔵開放』の時だけ、特別に趣向を凝らすところもあるようです。


両関本舗では、湯沢の伝統行事犬っこまつりに合わせ、
来月2月14日午後から開催します。(午後一時半スタート,30分刻みでご案内します)
既に、3時と3時半は予約で一杯になりました。v( ̄∇ ̄)v
興味のある方は、事前にご予約を。


そんな、両関本舗の建物内部を、ブログの力を借りて時々ご紹介したいなぁ〜、
と思っています。当日足を運べない方にも、また、見学に先立つレクチャーとして(?)
楽しんでいただけたら嬉しいですね。(^_^)ニコニコ


例えば、入り口はこんな感じ。


玄関



長い石畳の始まりです。
ここは木造建築の住居を兼ねた商店の部分。


更に蔵のある内部に進むと見える蔵の格子は日の光が射すとこんな感じです。


格子戸



で、この蔵の内部に入ると、原酒が入ったタンクが並んでたりします。


三号蔵



上の蔵は今、大吟醸を仕込む為に使っていますので、ブログでしか
ご紹介できません。が、夏は見ることも出来ます。

この他、「いかにも」的な蔵の雰囲気を感じられるものをピックアップしますので、
『酒蔵開放』に来られる方は、ご自分の目で確かめてみるのも面白いのでは?

と言いつつ、実はこちらが楽しんでいたりして・・・ヾ(=^▽^=)ノ
沢山の方のお越しをお待ちしております。

(by yoko )



Comments(0) TrackBack(0)


本日の酒蔵 〜大吟醸・モロミ〜
2009年01月16日

一年で最も寒い“寒”の時期。ここ数日お天気も暦どおりとなりました。
昨日は、秋田でも真冬日を記録。でも、蔵の中にいるといつも
こんな感じで、あまり寒さも気になりません。φ(.. )


今日は久しぶりに、工場を見学される方達をご案内。
普段、物言わぬモロミと会話していると、つい『呂律が回るかし
らん?』などと心配します。・・・( ̄▽ ̄;)


市議会事務局の方々。お連れしたお客様は、香川県さぬき市
の方々でした。「さぬき市」と聞いて『・・・おいしそう・・・』と
思ったのは、私だけだったのでしょうか???
でも、自治体の名前を聞いただけで、『おいしそう』と思わせる
こと自体すごいことでは?と思いました。
それだけ、「さぬきうどん」が全国区で知られている証拠ですね。
『湯沢市』と聞いて、「おっ、酒の町!!」と言われてみたいものです。
皆さん、「越後湯沢」ではありませんよ。「秋田の湯沢」ですよ。


と、午前中はこんな感じで、慌しく過ぎていきました。
もっと現場で酒造りを研修したいと思うのですが、自分の仕事も
あったり、なかなかうまくいきません。ま、仕方ないですね。


気を取り直して、午後一番で、先日仕込んだ大吟醸の
タンクを覗きに行ってみました。(・◇・)ゞ



39号・40号タンク冷水循環




モロミは炭酸ガスを出しながら発酵するので、密閉はしません。
ご覧のようにビニールで軽く覆いをされ、中では少しずつ発酵し始めていました。
前回お話したように、「品温」が大切ですので、冷却機に冷水を
循環させ、モロミの温度を下げています。


ちょっと失礼して、中を拝見。φ(.. )



1月16日・39号1月16日・40号




写真上左が三日前に仕込みを終えたモロミです。
右はその翌日仕込みを終えたモロミです。
精米歩合と仕込み量の違いはありますが、モロミの状態
(状貌と言います)が全く違うのが見ただけで分かりますね。
右側は、まだ米が膨張してきた状態ですが、これも明日には
少しずつ小さな泡を出して表情を変えていきます。


覆いを少しだけずらして中を覗いていると、ふわっと顔を包み
込むような爽やかで、フルーティーな香り。(* ̄∇ ̄*)
「ふぁ〜・・・」と嗅いでいたら、ツンとくる刺激も。ウッ・・・ゲホッ。(/TДT)/
ガスが出ているので当然ですね。気を付けないと。。。
まだ育ち始めたばかりでも、こんなにいい香りを放つものなのですね。
大吟醸酒は始めから日本酒の「サラブレッド」といった感じです。


こうしたモロミは、これから毎日検体を採取し、その濾液を検査します。
杜氏が午前中に採取したモロミが、ロートに入っていました。



モロミサンプル

 

明日の朝まで濾液を集め、比重や酸度、アミノ酸度、
アルコール度数、糖分等を検査します。

(by yoko )





 



Comments(0) TrackBack(0) 酒造り 


にごり酒発売しました!
2009年01月15日
ついににごり酒雪輪正宗が発売になりました。
以前からにごり酒のお問い合わせが多かったのですが
両関では頒布会の時にしかお出ししていませんでした。
ですが今回皆様のご要望にお答えして数量限定で発売することになりました
今の季節にぴったりの濃醇な味わいながら雪のように澄み切った味わいも
お楽しみできる一品です。
雪を眺めながら一杯.....なんて贅沢な時間を過ごすのはどうでしょうか?
無くなり次第終売となります。ご注文はこちらから!!
(総務・たっくん。)

にごり酒雪輪正宗

 

    
    にごり酒雪輪正宗720ml

       ¥1,050





Comments(0) TrackBack(0) 旬な話題   SAKEトーク


本日の酒蔵 〜吟醸仕込み〜
2009年01月13日

先週から始まった吟醸造り、今期第一回目の仕込みも、明日を残すだけ。
隔週で吟醸造りをする為、来週からまた再び第二回目の大吟醸を仕込みます。
毎回タンク二本に並行して仕込んでいる為、本日の仕込み量が一番多く、
仲仕込みと留仕込みの両方を行いました。合計515kgをタンクに仕込みます。


量が多い為、蒸し上がりの時間も遅く、蒸し米を甑から取り出したのが、
午前10時半を回っていました。早速、カメラをぶら下げ現場に直行。




吟醸・放冷機吟醸仕込み(2)吟醸仕込み(1)





昨日と同じく、甑で蒸され取り出された蒸し米は、続いて蒸し米の温度を下げる為、
放冷機で充分に冷まされます。上の写真左がその放冷機で冷まされていく蒸し米です。
手前が入り口、奥のほうで蒸し米をパラパラにほぐす作業をしています。


冷まされた蒸し米は、「箕(み)」という入れ物で運びます。
少量ずつ仕込みタンクまで運び、足場に上がってタンクの中へと投入。
杜氏が櫂を入れながら、次々と運ばれる蒸し米を混ぜていきます。



吟醸モロミ



留仕込みのタンクの中はご覧の状態。(写真上)
丁寧に櫂を入れ、中の状態が均一になるようにします。
更に、仕込み温度を検温。目標とする温度になるよう、
蒸し米の冷まし方も調節されます。



吟醸・櫂入れ吟醸・検温




留仕込みが終了すると、隣の仲仕込みのタンクへと移動。
こちらも同じように蒸し米を運んでタンクに仕込んでいきます。



写真上は、丁寧に櫂を入れる杜氏の後姿。そして、検温。
発酵は温度で変化するため、品温は大吟醸に限らず大切なものです。
特に大吟醸は、低温で発酵させ、時間をかけて独特の香りを出させる為、
温度管理に気を付けます。その為、スタート時点の品温が肝心になります。


米とぎから始まって、麹、酒母と少しずつ進められてきた大吟醸の造り。
それらが一つになるのが「初添え」「仲添え」「留添え」のモロミの本仕込みです。
このモロミの仕込みだけでも、都合9日間掛かります。(二本立てですので)
その殆んどが、人の手をかけて造られます。
手を抜けば、モロミは正直にその答えを返してきます。
より優れたものを目指す為、どの作業でも気を抜けない真剣勝負。
厳寒の酒蔵の中では、こうした熱い蔵人の想いで酒が醸されています。


お昼近くまで掛かった今日の大吟醸の仕込み。
ヘタな写真を撮りながら、今日も蒸し米をつまみ食い。(⌒〜⌒)おいひ〜。


午後からは、明日の留仕込み用の米とぎがあります。
第一回目はこれで終了。
使った道具を熱殺菌し、次の回まで暫し休憩。
とは言え、他の酒の仕込みは勿論続いてあります。


夕方、終業のベルが鳴る頃、杜氏はひとり、新蔵二階の仕込み室で
モロミの温度を計っていました。
育てているのは大吟醸ばかりではありませんものね。
・・・お疲れ様です( -д-)ノ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜


(by yoko )



Comments(2) TrackBack(0) 酒造り 


本日の酒蔵 〜蒸し米〜
2009年01月12日

昨日の荒れた天気から一転、今朝はキラキラと眩しいぐらい
お日様が雪に反射して、綺麗な銀世界を演出してくれました。
まるで、新成人をお祝いしているかのようでした。
とは言え、秋田では殆んどがお盆の時期に成人式をするので、
今日成人式に臨んだ人達は、秋田市内の方達ぐらいではなかったでしょうか。


二十歳から飲酒が許されるとは言え、度を越しての飲酒は控えましょうね。
「お酒は楽しく、美味しく」が基本です。


そんな成人の日の今日も、大吟醸酒の仕込みが続いています。
一昨日の「米とぎ」に続いて、今日は洗った米を蒸す時間にお邪魔しました。



2008年1月10日米とぎ 0012008年1月10日米とぎ 002





朝一番、始業のベルが鳴るとすぐさま取り掛かるのが、
和釜に乗せた甑(こしき)に前日洗った米を入れる作業です。
更に大量の蒸気で勢い良く蒸し上げます。
今日は仲仕込みに使う分だけなので、計200kgを蒸しました。


蒸し上がりまで約1時間余り。早々に自分の仕事を片付けて、
釜場に直行。既に蒸し上がって、蓋が外され辺り一面ご覧のように
もうもうと立ち昇る湯気で真っ白な状態でした。


杜氏が甑の蒸し米を手に取り、弾力を確かめます。
40%に磨かれた山田錦は、殆んどが中心部分のデンプン質なのですが、
蒸気で適度に蒸すことで、外側は硬く弾力のある蒸し米になります。



2008年1月10日米とぎ 007




手にとってみると、小さな米粒が艶々と光っています。
感触は普通のご飯とは違い、硬くしまって尚且つ弾力があって、
軽く握ると跳ね返す力があります。冷めると更にしっかりとした感触になります。


プチプチとした塊を見て連想したのが、ハタハタの“ぶりっこ”。
秋田県人にはお馴染みのハタハタ。
その卵を秋田では“ぶりっこ”と親しみを込めて呼びます。
大きさといい、感触といい、色は違いますけど似てます。(☆゚∀゚)


・・・美味しそうです。モノは試し、、、食べてみました。
ちょっと硬いけど、噛むほどに甘みが出てきて美味しいです。(⌒〜⌒)



2008年1月10日米とぎ 0032008年1月10日米とぎ 006




蒸し上がった米は、肩に担いで放冷機へと運ばれます。
これまた長く使い込まれた桶に少しずつ、まだ熱い蒸し米を入れ、
交互に担いで運んでいきます。この後、適度に冷まされた蒸し米は、
仕込みタンクへとまた担いで運びます。人の手が掛かる大事な作業です。


今日は、午後からまた米とぎがありました。
昨日よりも多く、この仕込み期間で一番多く(500kg以上です)洗米しました。
明日は、その米を蒸して仕込まれる「仲仕込み」「留仕込み」
の模様をお伝えしようと思います。(・◇・)ゞ


(by yoko )



Comments(0) TrackBack(0) 酒造り 


本日の酒蔵 〜米とぎ〜
2009年01月10日

日本列島に大きな寒気団がやってきました。
九州地方でも雪が降ったようですね。
慣れない雪に南国に暮らす人たちは大変な思いをしているのでは?

湯沢は時折強い風が窓を叩く音がしましたが、心配するほどの
雪の量ではありませんでした。でも、寒い一日でした。
そんな外の天気にはお構いなく、今日も酒蔵の中では酒造りが
続けられています。今週は連日大吟醸の仕込みで大忙しです。

早速午後から「米とぎ」を見学に行ってみました。(⌒∇⌒)



米とぎ(1)米とぎ(2)




午後一時半からスタートした米とぎ。
皆、濡れないように合羽を着こんで準備万端です。
「それ、ゴアテックスの合羽だが?」(^∀^)
などと冗談も飛び交い、賑やかに開始を待ちます。

大吟醸に使われる米は、「山田錦」。今日は35%精米と
40%精米の両方を洗米します。最初は酒母用の米を洗います。
洗い桶にたっぷりと水を張り、5Kgずつ袋に入れたものを時計を
見ながら、丁寧に糠を洗い流すように洗っていきます。
30秒で水から上げ、次の桶で更に振り洗いします。これを4回
繰り返し、吸水させる為水を入れた半切りの容器に入れます。
こうして次々と米が洗われていきました。
吸水率を計算して、水から上げる時間をみます。
一見豪快に洗っているようで、実はとてもデリケートな作業なのです。

続いて掛け米用の米とぎです。




米とぎ(4)米とぎ(5)





今度は笊を使って、大量の水を欠け流して、振り洗いをし、
何度も水を入れ替えていきます。辺りは洪水状態。w(゚o゚)w オオー!
合羽を着込んでいる訳がお分かりいただけると思います。
勿論これも時間を計測しながら、水から上げるタイミングを
杜氏が指示していきます。吸水率はとても大切なことなのですね。




タイマー米とぎ(6)





充分に糠を洗い流し、時間になると水から上げられ、水切りします。
真っ白い小さな粒々。まるで、米とは思えないような小さな真珠です。
水切りも、杜氏が手触りで移動するタイミングを計ります。
手の感触を頼りにする為、手袋もしない杜氏の手は冷たさで真っ赤!




洗米後山田錦40%





蔵の中へと運ばれた白米は、丁寧に布に広げ乾燥を防ぐ為布で覆われます。
小さな真珠たちは、明日の朝甑(こしき)で蒸され、仕込みに使われます。
大吟醸造りは、作業の殆んどが人の手によって行われ、どれをとっても
繊細な造りなのですが、中でも米とぎは大量の水を惜しげもなく使われる
為、見ていても豪快な感じがします。気温2〜3度といったところでしょうか。
1時間半も見学していたら身体の芯まで冷えて、手もかじかんできました。
それでも、ベテランの蔵人達の息の合った作業は、見飽きることがありません。
無駄な動きの無い、熟練の技のような感じです。
綺麗に洗われ、水を吸った山田錦の白米。
今年はどんな味を醸してくれるのでしょう。(⌒-⌒)


(by yoko



Comments(2) TrackBack(0) 酒造り 


本日の酒蔵 〜吟醸造り開始〜
2009年01月08日

久々に寒い一日でした。
今朝は、雪が融けて濡れた路面がつるつるに凍っていました。
日中はお天気も良く、日の当たる室内は少し暖かかったのでは?
でも、酒蔵の中は日中でも室温が上がることはありません。
夏は涼しくていいんですけどね・・・(T_T)


新年も、早八日を過ぎ、時間は容赦なく走り去っていきます。
仕込みも、寒に入って本格的な吟醸酒の造りが始まっています。
既に年末には酒母の仕込みを終え、間もなく使用になります。


そんな大吟醸モロミの仕込みを前に、道具の再点検や、
殺菌が入念に行われ、準備が着々と進められていました。



殺菌酒造道具





午後三時をまわる頃、洗い場からモウモウと湯気が上がっています。
???と思って行ってみると、杜氏が吟醸用の道具を殺菌していました。
熱湯を沸かす大きな湯タンクに櫂棒を入れ、ぐらぐらと煮立たせて殺菌。
更に吟醸蔵で使われる全ての道具を熱湯消毒します。
吟醸用の仕込み水をいれるドラム缶も熱いお湯を注いで殺菌。
こうして使う道具を念入りに手入れすることで、安全に酒造りが行えます。


一昨日から既に米とぎが始まり、麹室では泊り込みで吟醸麹の
手入れが行われています。


その麹室のある新蔵三階へと行ってみると、大吟醸用の麹を入れる
麹蓋が山のように積まれています。
ここでも麹室の担当Kさんが、麹蓋の点検をしていました。



1月8日 0041月8日 003





一見するとお饅頭を蒸かす道具のようにも見える麹蓋。
天然杉で作られたもので、値段も一万五千円〜二万円はするとか。
毎年大事に使い続け、随分麹作りに貢献してきたようで、
どことなく年代物の貫禄さえ見せ始めています。


何気ない道具でも、酒造用となれば特殊な為か、結構値段の
張るものが多いようです。だからこそ大切に扱われるのかもしれません。
職人にとって道具は命と言いますものね。(・∀・)
自分の手にする道具を大事にする姿は、見ていても気持ちの良いものですね。


明日からいよいよ、今期第一回目の大吟醸の仕込みが始まります。
酒造りの醍醐味を、少しでも実感していただけるよう
頑張ってレポートしたいと思います。お楽しみに!

(by yoko )



Comments(0) TrackBack(0) 酒造り 


“ハレ”の御膳で一献
2009年01月07日

〜セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ〜
今日は、七草。お粥をいただいた方、いらっしゃるでしょうか?


春の七草の筆頭に詠まれる「セリ」は、湯沢市の特産品でもあります。
冷たく、清冽な水を好む芹は、湧水豊富な湯沢市でも山間の三関地
区がその産地として、県内でも最近良く目にするようになりました。


秋に苗を植え付け、収穫は冷たい雨が雪に変わる時雨の時期から
雪の降り積もる厳寒まで。鍋物の美味しくなる時期が最盛期です。
秋田名物「きりたんぽ」鍋にも、欠かせない名脇役ですね。


路地物は12月中旬まで、以後ハウスで育てたものが収穫されます。
とはいえ、真冬の作業。暖房も無い寒いハウスの中で、全て手作業で
摘み取られる芹は、貴重な食材と言えるでしょう。


広い秋田県。海沿いに住む方に「芹は根っこも食べるんですよ。」
と教えると、意外な顔をされました。それもそうですよね。
普通の野菜だったら根は捨てるもの。ところが、三関地区では
根っこを綺麗に洗って、「芹ヤキ」として油揚げなどと一緒に炒め煮に
して食します。鍋物にもそのまま根を使ったり。余すところ無く口にする、
実に“エコ”な食材でもあるのです。すごいですね。(^∀^)


さて、そんな七草のお話しで思い出したのが、「ハレの御膳」のお話しです。
七草粥を食べるのは、お正月にいただいたご馳走で疲れた胃腸を整える
ため。では、そのお正月料理とは、本来どんなものだったのか。
もともと地域によって違うはず。・・・で、一年前に湯沢市秋の宮地区で
その“ハレの御膳”を再現していただく機会がありました。



ハレの御膳・神棚ハレの御膳





年越しの晩、神様にお供えする御膳が、写真上左。
秋田らしい、大きなハタハタが二匹、お皿からはみ出していますね。
この地域らしい、鯉の甘煮やキノコなどが入ったお煮しめ。
中でも不思議な形をしたお餅が二個。耳の形をしています。
「良いことが聞かれます様に。」という願いを込めているそうです。
更に、何故か太い長ネギが一本添えられています。
お箸の代わりだそうですが、匂いのきつい食材は、魔よけの
意味もあるとのことで、必ずこうしたものが添えられるそうです。


写真上右は、元日に家族皆がお正月を祝う席に出されるもので、
家長を筆頭に大人の御膳として、一人ひとりに付けられます。
高足膳に載りきらないだけのお皿と料理の量ですね。
朱塗りのお膳や器が何だかとても晴れやかです。(⌒-⌒)


この他、子供の御膳というものもあって、家族全員にとって
お正月が特別な時であることが伺えます。



ハレの御膳・子供




子供の御膳は、甘いものも付いて、量もちょっとだけ控えめ。
高足膳に載った右手前のお皿の蒲焼のようなものを後で
頂いたのですが、なんとちくわの煮付けでした。オオーw(*゚o゚*)w
開いて竹串に刺し、甘辛く煮付けてあるので、子供でも美味しく
頂けます。アイディアですね。お弁当のおかずにもなりそう。


実はこうした湯沢ならではの伝統料理『フォークロワアート&フード』
に磨きをかけて新しい食とのアートシーン『ヌーベルアート&フード』
として、地域の資源を利用した新しい観光に生かせないだろうか、
という試みなのです。そのアートの部分をより際立たせているのが
湯沢の伝統工芸「川連漆器」です。('▽'*)ニパッ♪


豊かな資源を有する湯沢市。こんなにもすばらしいものが沢山
あることに気付いている湯沢市民が少しずつ増えてきています。
勿論、“ハレの御膳”に欠かせないのは「湯沢銘酒」
であることは言うまでもありませんね。

(by yoko )



Comments(0) TrackBack(0) 食とお酒 


  次のページへ