この作業は「麹造り」。
「麹室(こうじむろ)」と呼ばれる部屋で行います。
酒づくりは「一に麹、二に酛、三に造り」といわれ、
「麹造り」は最も重要な工程といわれています。
どんな麹を造るかで日本酒の仕上がりが変わる
といわれるほど
どれだけ機械化になっても、この作業だけは手造りで行うという蔵元も少なくありません。
蒸米に麹菌を繁殖させた麹の中には酵素がつくられ、
米のでんぷんを分解して糖を作り、
その糖分を酵母が食べることでアルコールが発生します 蒸米を広げて麹菌が米粒の表面から中心部にかけて繁殖していきます。
つまり、カビを繁殖させる作業なので
高温の環境(約35度以上を保った状態)で行わなければなりません
極寒の冬季
に行われるお酒造りの中で
唯一暑い場所での作業になります
麹菌は約48時間かけて増殖させていき、
完成した
蒸米は
栗
のような香りがしてきます。
・・・想像するだけでおなかいっぱい
(くんくん
)
蒸米を広げる作業をしながらも
米粒を見たり、固さを確認したりしながら
「うん、いいねぇ!」
と蔵人さんから声が。
職人の
” 感覚 ” なんでしょうね
機械ではできない作業。
” 古き良き ” という感じがします。